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リスティング広告のコンバージョントラッキングの設定方法

2021.10.15

Google広告やYahoo!広告を運用する上で、コンバージョンの設定は極めて重要です。

コンバージョンを設定すると成果の高い広告やキーワードを把握でき、広告の運用効率が格段に向上します。
さらにGoogle広告・Yahoo!広告において、自動入札も利用できるようになります。

今回の記事ではコンバージョントラッキングの設定方法について説明していきます。

1.コンバージョンとは?

コンバージョン(CV)とは、「資料請求」「商品購入」「お問い合わせ」など、Webサイト上の成果のことを指します。

リスティング広告では、広告をクリックしたユーザーが事前に設定したWebサイト上の成果に繋がったときに、コンバージョンが計測されます。

リスティング広告を運用する上で費用対効果を明確にする重要な指標ですので、必ず設定しましょう。
コンバージョンカウント方法については以下2つの方法があります。

・すべてのコンバージョン;
広告クリックが1回で商品購入が2回行った場合、CVは2となる
・ユニークコンバージョン;
広告クリックが1回で商品購入が2回でもCVは1回

上記カウント方法は任意にて設定を実施します。Eコマースのような複数コンバージョンが発生する業種は「すべてのコンバージョン」を選択すると良いでしょう。会員登録のような、1ユーザーにつき1回のコンバージョンとなる場合は「ユニークコンバージョン」が適しています。

2.Google広告のコンバージョン設定

Google広告の管理画面でコンバージョンを設定し、Googleタグマネージャに反映するまでの設定方法をご説明します。

まずはGoogle広告の管理画面でコンバージョンアクションを設定します。

1.Google広告 > [ツール] > [コンバージョン]をクリック

2.[コンバージョンアクション]の画面で+ボタンをクリックし、コンバージョンアクションを追加

3.計測するコンバージョンの種類を選択します。
※今回はウェブサイトでのコンバージョンの計測を前提に進めていきます。

4.ウェブサイトのコンバージョンアクションを作成の画面に遷移します。
以下より、コンバージョンアクションの項目の解説します。

カテゴリ

[購入]、[カートに追加]など任意のカテゴリを選択します。

コンバージョン名
任意のコンバージョン名を設定します。


コンバージョンの値は、各コンバージョンに値を振ることで、最適化で用いるコンバージョンに優先順位を付けることができます。商品やサービスごとに動的にコンバージョンの値を変えたい場合は、別途開発が必要になります。

参考:Google広告ヘルプ 注文や購入ごとに変動するコンバージョン値をトラッキングする
https://support.google.com/google-ads/answer/6095947?hl=ja

カウント方法
同一ユーザーからのコンバージョンをその回数分計測するか、同一ユーザーからのコンバージョンは1回までしか計測しないかを選択することができます。商品の購入などコンバージョンごとに売上が発生する場合は、「全件」計測した方がよいでしょう。
一方で資料請求やお問い合わせのように、1回コンバージョンしたら2回目以降意味をなさない種類のコンバージョンについては、「初回のみ」を計測することをおすすめします。

クリックスルーコンバージョンの計測期間
クリックスルーコンバージョンの計測期間は、広告をクリックしてLPに遷移したのちに離脱して、その後広告を経由せずにコンバージョンした場合に、広告のクリックから何日間であればその広告のコンバージョンとみなすかの設定です。
デフォルトは30日間が設定されています。

ビュースルーコンバージョンの計測期間
広告を表示してから広告を経由せずにコンバージョンした場合に、広告の表示から何日間であればその広告のコンバージョンとみなすかの設定です。デフォルトでは1日が設定されています。なお、「広告の表示」は、広告の50%が1秒以上表示された「ビューアブルインプレッション」が用いられます。

1日から30日までをビュースルーコンバージョンの計測期間として設定することができます。

参考:Google広告ヘルプ ビュースルー コンバージョン計測期間
https://support.google.com/google-ads/answer/7320922?hl=ja

コンバージョン列に含める
コンバージョン列に含めると、コンバージョンをもとにした自動入札設定で、最適化の計算にコンバージョンアクションを含めることができます。コンバージョンをもとにした自動入札設定には、目標コンバージョン単価やコンバージョン数の最大化、目標費用対効果などがあります。

自動入札の最適化に用いたいコンバージョンアクションについては、コンバージョン列に含める設定にチェックを付けます。

アトリビューションモデル
アトリビューション分析をする際に、どの広告に、どのように成果を振り分けるかの設定するのが、アトリビューションモデルです。

・ラストクリック
・ファーストクリック
・線形
・減衰
・接点ベース

の5種類から選択することができます。

アトリビューションモデルについては、以下記事で詳細に説明しておりますので、ご参照いただければと思います。

参照:Google広告コンバージョン設定のアトリビューションモデルについて
https://www.light-marketing.jp/archive/810

3.Googleタグマネージャーでコンバージョンの実装設定[Google編]

コンバージョンアクションが設定できたら、次にGoogleタグマネージャー(GTM)でタグとトリガーの設定をしていきます。

Googleタグマネージャーの開設方法や初期の設定方法については、以下をご確認ください。
参考:【今さら聞けない】Googleタグマネージャーとは?アカウント開設の設定方法
https://www.light-marketing.jp/archive/486

1.GTMに反映したいコンバージョンアクションを選択

2.[タグを設定する]>[Googleタグマネージャーを使用する]より、コンバージョンIDとコンバージョンラベルを取得する

3.GTMでコンバージョントラッキングタグを追加したいコンテナを選択し、[タグ]>[新規]を選択

4.[タグの設定]>[Google広告のコンバージョントラッキング]を選択

5.コンバージョンIDとコンバージョンラベルをペースト

6.トリガーを選択
トリガーを選択します。

トリガーの設定をされていない場合は、
[GTM]>[トリガー]>[新規]で以下のように作成します。
※以下は、参考でサンクスページに到達のトリガーです。

以上で設定は完了です。

4.Yahoo!広告でコンバージョン測定を設定する

Yahoo!広告の管理画面でコンバージョン測定を設定し、Googleタグマネージャに反映するまでの工程をご説明いたします。

1.Yahoo!広告で[ツール]>[コンバージョン測定]を選択

2.[コンバージョン測定の新規追加]をクリックし、コンバージョン測定編集画面を開く

3.コンバージョン測定の新規設定の作成の画面に遷移します。
以下より、コンバージョンアクションの項目の解説します。
コンバージョン名
任意のコンバージョン名を設定します。

コンバージョン種別

・ウェブページ
・電話発信
・アプリ
・インポート

の4種類から選択します。選択したコンバージョン種別によって設定項目が変わります。今回は、ウェブページのコンバージョンを計測する方法を見ていきます。
参考:Yahoo!広告ヘルプ コンバージョン測定とは
https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/ss/articledetail?lan=ja&aid=1159

コンバージョン測定の目的
コンバージョン種別をウェブページにした場合、

・購入/販売
・お申込み
・販売促進
・その他
から選択することができます。
レポートやキャンペーン管理画面などで設定した目的ごとの実績を確認できます。

計測方法
Google広告と同様、同一ユーザーからのコンバージョンを初回のみ計測するか、毎回計測するか選択することができます。

自動入札への利用
Google広告のコンバージョン列に含める設定と同じです。自動入札に利用する場合、コンバージョンをもととする自動入札戦略で最適化の指標として利用されます。
コンバージョンをもとにした入札戦略には、コンバージョン数の最大化、目標コンバージョン単価、目標費用対効果などがあります。

計測期間
クリックスルーコンバージョンの計測期間を設定することができます。
7日間~90日間の期間を選択することができます。

1コンバージョンあたりの価値
Google広告のコンバージョンの値と同じ概念です。
動的に代入される値を変更することも可能ですが、プログラミングの知識が必要です。

参考:Yahoo!広告ヘルプ コンバージョン測定タグの高度な設定
https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/ss/articledetail?lan=ja&aid=1167

5.Googleタグマネージャーでコンバージョンの実装設定[Yahoo!編]

Yahoo!広告のコンバージョン測定タグは、Google広告のコンバージョンと同じように、コンバージョンのIDやラベルを記入後に、トリガーで発火する条件(コンバージョンページやコンバージョンのアクションなど)を定義します。

まず、Yahoo!の場合はデフォルト設定ではテンプレートがないため、Yahoo!のテンプレートを追加します。

1.GTM>[テンプレート]>[検索ギャラリー]

2.上部の検索窓で、「Yahoo」と検索入力すると、以下のようにYahoo!のテンプレートが出現します。
・Yahoo!広告 サイトジェネラルタグ
・Yahoo!広告(検索広告)コンバージョン測定タグ

上記2つを選択し、ワークスペースに追加します。

3.追加すると、以下のようにテンプレートが追加されます。

4.GTMで[タグ]>[新規]>[タグの設定]をクリック

5.[タグタイプを選択]画面で、[Yahoo広告(検索広告) – サイトジェネラルタグ]のテンプレートを選択
・コンバージョン補完機能を利用する
・Cookie以外のストレージをコンバージョン測定補完機能に利用する
にチェックを付けます。

トリガーは、Allpageを指定して、保存します。

6.再度、GTMで[タグ]>[新規]>[タグの設定]をクリック

7.[タグタイプを選択]画面で、[Yahoo広告(検索広告) – コンバージョン測定タグ]のテンプレートを選択
※ここまでは、サイトジェネラルタグの設定と同様です。

8.Yahoo!広告で、設定したいコンバージョンのコンバージョンID、コンバージョンラベルを取得

9.コンバージョン測定タグの中から、コンバージョンIDとコンバージョンラベルとコンバージョン値を取得

10.GTMで、7.で開いた設定画面で、コンバージョンID、コンバージョンラベルを入力

11.任意のトリガーを設定

以上で設定は完了です。

6.まとめ

今回は、Google広告、Yahoo!広告で、コンバージョンアクション(コンバージョン測定)を設定する方法をご紹介しました。
コンバージョンが正しく計測できていないと、広告の成果がわからないだけはなく、機械学習による最適化にも悪影響が出てきます。

代理店に依頼するにしても、自社で運用しているにしても必ず行う作業ですので、しっかりとポイントを押さえましょう。

また、発行と設置が完了してもしっかりと計測できていないと本末転倒ですので、必ずコンバージョンテストの動作確認までしっかり行うことをおすすめします。