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【今さら聞けない】Googleタグマネージャーとは?アカウント開設の設定方法

2020.12.21

ウェブサイトにはサイトを構成するタグ以外にも、多くの効果測定や広告用タグが入っています。
こういったタグを管理することを「タグマネジメント」とよび、タグマネジメントのための専用ツールを「タグマネージャー」といいます。

タグマネージャーは、運営担当者の手間を大幅に減らすことができる非常に優れたツールです。

今回はタグマネージャーの中でも一番多く使われているGoogleタグマネージャーの設定方法とタグに関する基本操作をご紹介していきたいと思います。

1.Googleタグマネージャーとは?

Googleタグマネージャー(以下GTM)とは、Googleから提供されているタグマネジメントツールです。
文字通りタグをマネジメント(管理)するツールであり、これを用いることでタグが簡単に管理できるようになります。

一般的に、計測タグや広告タグなどを利用するには、各ツールや媒体指定のタグをWebサイトの対象ページに埋め込む必要があります。タグの追加や削除の度に毎回ページのHTMLを編集するのは手間が多く、ミスも起こりやすい可能性があります。

そこで毎回HTMLを編集しなくても済むよう、ツールのオンラインの管理画面上から
「どのページへ」
「どのタグを埋め込む」
といったことをできるようにしよう、というのがタグマネジメントツールなわけです。

Googleタグマネージャーは無料で活用することができ、サイトの規模による利用制限なども特にありません。

GTMのメリット

・タグの追加・削除の実装がHTML編集なしで行える
・タグの管理が容易になる
・権限付与でタグの設定作業を代理店などに依頼できるようになる
・プレビューモードで設定が反映できているか確認できる

大きなポイントは、HTMLを編集せずにタグの追加、削除などの実装ができる点で、毎回HTMLファイルを編集してアップロードという作業がなくなります。

以前のタグ実装は、システム担当に依頼して、スケジュール次第では設置が数ヶ月後!?なんてこともありました。。。
しかし、GTMなら設定さえ覚えてしまえば、誰でもタグ実装が可能になり、これだけで大幅に工数を削減できるので十分なメリットといえます。

GTMのデメリット

・非対応のタグが存在する
・GTM専用のテクニカルサポートがない

基本的に、タグマネージャーはあらゆるタグやコードに対応していますが、対応が難しいタグも一部あります。
それは、「同期処理が必要なタグ」です。
Googleタグマネージャは非同期処理のツールなので、同期処理で動くタグには対応しません。具体的には以下のようなタグは非対応となります。

・Google Analyticsのウェブテスト
・一部のA/Bテストツール
・ソーシャル共有ウイジェット

また、専用のテクニカルサポートがないのはデメリットにあげられるかもしれません。

しかし、あまり知られていませんが、Google広告に出稿していれば、Google広告のヘルプから質問すれば、GTMの事でも質問に答えてくれます。

 

事実、著者は動的リマーケティング用のタグを実装する際は、詳細な設定が必要になりますが、何度もGoogle担当者に助けていただいて設定したことがあります。

表向きのテクニカルサポートはありませんが、Google広告経由であればサポートを受けられることもあるため、自分で調べてわからない場合は活用してみてもいいかもしれません。

2.GTMの基礎知識

GTMを活用する際に、アカウント、コンテナ、ワークスペースを把握しましょう

アカウントとは
・コンテナを管理するグループ
・サイトの管理会社ごとにアカウントを分けるのが一般的

コンテナとは
・Googleタグマネージャにおける管理の箱
・1サイト(または1ドメイン)ごとにコンテナを分けるのが一般的

「アカウント」と「コンテナ」の関係は、Googleアナリティクスで言うところのアカウントとプロパティに似た構造となっています。

また、よくご質問いただくのですが、異なるコンテナ間では設定の共有はできません。
もし同じ設定をしたい場合は、手動で同じ設定をしていく必要があります。

逆に言うとコンテナが分かれていれば相互に影響が出ることもありませんので、基本的にサイトごと、またはサブドメインごとでコンテナを分けることを推奨します。

ワークスペースとは
・実際にGTM上で設定変更を行うための作業環境
・無償版のGTMでは1コンテナに対し、上限3つまで同時に利用が可能
・それぞれのワークスペースは独立している

ワークスペースの注意点として、設定変更内容の反映をする際は1つのワークスペース丸ごと反映されてしまうことです。

そのため1つのワークスペースでいろんな設定変更をしようとした場合は、全部の設定変更が完了してからでないと反映してはいけません。
設定途中のタグなどが存在した状態で反映してしまうと、設定未完了のままそれが反映されてしまうからです。

ミスが怖い場合は、タスクごとにワークスペースを分けることを心がけると良いでしょう。

3.GTMのアカウント開設方法

1.公式サイトへアクセス

公式サイトへアクセスし、「無料で利用する」ボタンをクリックしてアカウント/コンテナ作成へ進みます。

※この時、Googleアカウントへのログインが求められます。
もしまだGoogleアカウントをお持ちでない場合は、Googleアカウントを作成してからGTMの登録に進みましょう。

2.アカウント作成

はじめてGTMへログインした場合、初回はアカウントの作成画面から始まります。
任意の名称(会社名/サイト名)でGTMのアカウントを作成します。

3.コンテナの設定

次にコンテナの作成をします。
GTMを利用したいドメイン名を入力します。

「作成」ボタンを押すと、利用規約が表示されます。

右上の「はい」ボタンを押してください。
これでアカウントとコンテナの設定は完了です。

4.サイトのHTMLへGTMタグを追加

コンテナが作成完了すると、そのコンテナを利用するために必要なタグが表示されます。
※自動的に表示されない場合は、[管理<Googleタグマネージャーをインストール]からタグを表示させてください。

表示されたタグをコピーして、導入したいサイトのHTMLへ追加してください。

HTMLの設置位置
・上側のタグは<head>内のなるべく上の方
・下側のタグは<body>開始直後に設置

HTMLへタグを追加するページは、基本的にはサイト内の全ページへ入れることを推奨します。

難しい場合は、利用したいページのみタグを追加する形でも動作には問題ありません。
しかし、タグが入っていないページではGTMが利用できませんので、GTMの利用対象ページを増やしたい場合に都度ページのHTMLを編集する必要が出てくるためご注意ください。

5.GTMタグの設置の確認

タグ設置の確認は、GoogleChrome拡張機能を活用すると便利です。

GoogleTag Assistant (by Google)
URL;
https://chrome.google.com/webstore/detail/tag-assistant-by-google/kejbdjndbnbjgmefkgdddjlbokphdefk

インストールした拡張機能をクリックすると以下画面が出てくるので、「Enable」をクリックします。

「Google tag Manager」という表記が出ていれば問題なく作動しています。

4.GTMのユーザー権限追加方法

社内や代理店など、権限を付与したい方がいる場合、以下で設定していきます。
(1)Googleタグマネージャー<管理<ユーザー管理

(2)右上の「+」ボタンを押して、ユーザーの追加をクリックします。

(3)招待する方のメールアドレスを入力、「コンテナの権限」を確認するため、「すべての設定」と記載されている部分をクリック

※この部分のみ失念するケースが多々見受けられるため、特に注意してください。
(4)「コンテナの権限<すべての設定」をクリックしたら、以下画像の権限付与を選択できるので、こちら権限を付与

最後に、右上の完了を押して、「招待」ボタンを押せば完了です。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?
従来のタグマネジメントは、タグ設置の度にシステム担当やホームページ制作会社に依頼するなど、とても骨の折れる作業でしたが、Googleタグマネージャーを使えば、一度全ページにタグを設置するだけで、あとは管理画面上でタグの編集が自由に行える、とても便利なツールです。

タグの多さに関係なく、基本的にはタグ設置をする際には、最初からタグマネージャーを活用することをおすすめします。

また各媒体ごとのタグの設置方法については、改めて次回の記事などでご紹介いたします。