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Webマーケティング全般

Google広告コンバージョン設定のアトリビューションモデルについて

2021.04.15

Google広告のコンバージョン設定では、アトリビューションモデルがいくつかあり、昔はラストクリックしか設定できませんでしたが、今は様々なモデルが用意されております。

コンバージョンまでの経路のうち直接成果につながった接点だけではなく、さまざまな視点からみて、それぞれの接点に特定の方法で「貢献度」を割当てるという方式です。

今回は、このアトリビューションモデルをご紹介したいと思います。

1.なぜアトリビューションモデルが必要なのか?

ユーザーがコンバージョンに至るまでは、同じ広告主の複数の広告に接触している可能性があります。
以前のようにコンバージョンに繋がったユーザーが最後に接点を持った広告だけを評価する(ラストクリック)視点しか持っていないと、商品を知ってもらう「きっかけ」として貢献していた広告は評価されず、いつの間にか、ユーザーとの接点を無くしていきます。

Google広告では、コンバージョンの「アトリビューションモデル」の項目を変更するだけで、ユーザーの検索行動における接点に対して、コンバージョンへの貢献度を割り振ることができます。

※アトリビューションモデルを変更すると、計測されるコンバージョンが小数点での評価になります。ラストクリックモデルを見慣れていると違和感があるかもしれませんので、導入の際は事前に確認をしておく必要があります。

2.代表的なアトリビューションモデル

1.ラストクリックモデル

コンバージョン経路で最後にクリックされた広告とそれに対応するキーワードだけに貢献度を割り当てるモデルです。
つまり、コンバージョンが発生した直前のクリックを重視し100%の貢献度を割り振っています。

コンバージョンにもっとも近いクリックを可視化が可能ですので、ユーザーが即決でコンバージョンすることができるような商品やサービスなどの場合は、ラストクリックモデルの方が適しているといえます。

2.ファーストクリックモデル

コンバージョン経路で最初にクリックされた広告とそれに対応するキーワードだけに貢献度を割り当てます。
つまり、コンバージョンに結びついたユーザーが最初に接点をもった広告に100%の貢献度を割り振っています。

ビックワードや認知の薄いユーザーとの接点に対して高い評価をつけることが可能ですので、ブランド認知をしていないような新規ユーザーに対しての接点を強化していきたいような場合には、ファーストクリックモデルの方が適しているといえます。

3.線形モデル

コンバージョン経路で発生したすべての広告インタラクションに貢献度を均等に割り当てます。
線形モデルを用いることで、コンバージョン経路上の中間ポイントも評価することが出来るので、ユーザーがどのポイントを多く通過しているのかなどを可視化していくことができます。

4.減衰モデル

減衰モデルは、コンバージョンまでの時間が短いクリックに、より多くの貢献度を割り当てるモデルです。

貢献度は 7 日間の半減期を使って割り当てられます。つまり、コンバージョンの獲得日から 8 日前の広告インタラクションには、コンバージョン達成の前日の広告インタラクションの半分の貢献度が割り当てられます。

ラストクリックモデルやファーストクリックモデルよりも「コンバージョンまでの期間」という考え方が強いので、短期的なプロモーション施策を評価する際は、減衰モデルが適しているといえます。

5.接点ベースモデル

接点ベースモデルは、ラストクリックとファーストクリックにそれぞれ40%ずつの評価が割り振られ、残りの20%を中間クリックに均等に割り振ります。

線形と同様にすべての接点を評価しますが、初回接点と最後の接点に多く貢献度を割り当てるため、コンバージョンに至る入り口と出口をバランスよく評価することが可能となります。

6.データドリブンアトリビューション(DDA)
先にご紹介した5つのアトリビューションモデル以外に、条件をクリアすれば利用可能なアトリビューションモデルがあります。
それが、「データドリブン アトリビューション(DDA)」です。

あらかじめ決められた割合で成果を割り振るのではなく、DDAでは接点に割り当てる貢献度は、過去のコンバージョンデータに基づいて、機械学習を利用した動的なアルゴリズムで割り当てます。
そのため、アカウント単位で固有のモデルとなります。

利用条件は、過去 30 日間に3,000 回以上のGoogle 検索のクリックと、各コンバージョン アクションに 300 回以上のコンバージョンが必要となります。

参考:データドリブン アトリビューションについて
https://support.google.com/google-ads/answer/6394265

3.アトリビューションモデルの設定

実際の画面を参照しながら、コンバージョンのアトリビューションモデルを変更する方法を解説いたします。

[ツール]<[測定タブ]<[コンバージョン]

[+]ボタンをクリックして新規作成
任意のコンバージョン種類を選択します。

今回は[ウェブサイト]にてご説明します。

ページの一番下の[アトリビューションモデル]の欄で選択することができます。

 

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、コンバージョンに対する貢献度を正しく測定するためのアトリビューションについてお話しいたしました。

アトリビューションモデルを活用すれば、ユーザーがどのような経路を辿ってコンバージョンに至ったのかをより詳細に知ることができ、そのデータを元に効率的にアカウントの運用を行うことができます。

ラストクリック以外の効果を可視化していくことで、今後のウェブマーケティングを最大化していくことができるかもしれませんので、是非試してみてください。