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動的検索広告(DSA)とは?

2021.03.11

リスティング広告において、キーワード選定や広告作成は重要な作業である一方、工数もかかり大変だと感じることもあるのではないでしょうか?

そんな時に便利なのが、動的検索広告(DSA=Dynamic Search Ads)です。
※Yahoo!はDAS(Dynamic Ads for Search)と呼びますが、本記事はDSAで統一します。
しかし、「動的検索広告ってなに?」「使うメリットが分からない」という方もいると思います。

そこで今回は動的検索広告とは何かについて紹介していきます。

1.動的検索広告(DSA)とは?

動的検索広告(DSA)とは、検索連動型広告の機能の1つです。指定したWebサイトに関連するキーワードで検索された際に、自動的に広告文やランディングページが生成され、配信される広告のことを言います。通常の検索広告とは異なり、キーワードの入稿や広告文作成をする必要がありません。

動的検索広告については、Google公式サイトにて以下のように紹介されております。

※引用元:https://support.google.com/google-ads/answer/2471185?hl=ja

設定する項目はサイトのURL(ドメイン)説明文の2つのみでとてもシンプルです。

キーワードの代わりにサイトのURL(ドメイン)を設定し、タイトルなど他の詳細な設定は必要なく、説明文の一文のみ設定しておくだけとなります。

Googleが先行リリースした機能ですが、2020年にYahoo!も正式リリースし、現在はGoogle広告、Yahoo!広告どちらも動的検索広告を使えるようになっております。

動的検索広告の仕組み
動的検索広告によって広告が配信される仕組みは以下の通りです。
今回はGoogleを例にしておりますが、Yahoo!も機能としては同じです。

①クローラーが指定したWebサイトをクロールする
※クローラー・・・インターネット上を巡回し、Webサイト・画像・動画などのデータを収集・保存するプログラム
②Googleインデックスに各ページ(LP)が登録される
③ユーザーがLPと関連性のあるキーワードで検索する
④Googleがタイトルを自動生成して広告を表示する

従来の検索連動型広告では、広告のタイトルや説明文、キーワードなどを個別に設定する必要がありました。動的検索広告では、そのような工程は必要なく、WebサイトのURLを設定するだけで最適な広告を配信できる仕組みになっております。

※引用元:https://support.google.com/google-ads/answer/2471185?hl=ja

2.動的検索広告のメリット・デメリット

次に動的検索のメリットとデメリットについて、それぞれ3つ挙げていきます。

メリット

・ロングテールキーワードの選定を自動化できる
・新たなキーワードを見つけることができる
・作業を効率化できる

・ロングテールキーワードの選定を自動化できる
LPに基づいたロングテールキーワードを自動選定できるのがメリットです。
動的検索広告では、媒体側が遷移先のLPを解析し、ユーザーの反応率が高いキーワードを自動抽出します。
キーワード選定は時間がかかりますが、動的検索広告なら手動のキーワード選定の必要がなくなります。

・新たなキーワードを見つけることができる
世界中のユーザーがGoogleを使って検索する語句のうち、15%は新しい語句だと言われています。それらを手動で常にキャッチアップすることは現実的に難しいです。
しかし、機械学習の進歩によって、自分では思いつかないような新しいキーワードも簡単に見つけられます。
LPと関連性の高い新しい語句が発見できれば、それだけでマーケティングの範囲も広がります。

・作業を効率化できる
広告タイトルやキーワードを設定する必要がないため、広告出稿にかかる手間を削減することができます。
ECサイトなどコンテンツ数が多いサイトで、1つひとつを手動で広告設定するのはとても大変です。動的検索広告を利用すれば、作業工数が減り、リソースを他に充てることができます。

それでは次にデメリットの方も同じく3つ挙げます。

デメリット

・キーワードごとの入札単価をコントロールできない
・広告タイトルの表現をコントロールできない
・自社の商材やブランドに合わない場合もある

・キーワードごとの入札単価をコントロールできない
動的検索広告はLPの内容をもとにキーワードを自動選定するので、キーワードごとの入札単価を設定できません。
特定のキーワードの入札単価を変更したい場合は、手動で設定を行う必要があります。

・広告タイトルの表現をコントロールできない
動的検索広告ではキーワードとともに広告タイトルも自動設定されるため、自由度が無くなり、カスタマイズ性が求められる広告文には不向きと言えます。
また、タイトルは機械的に選定されるため、自社のイメージにマッチしない場合もあるので、広告配信後は定期的な掲載確認をおすすめします。

・自社の商材やブランドに合わない場合がある
キーワードは自動生成されるため、希望していないキーワードが出る場合もあります。
自社ブランドやイメージを大切にする企業にとってはデメリットと言えるでしょう。
ただし動的検索広告は個別で除外キーワードを設定することが可能です。
除外したいキーワードがあれば、除外設定を行いましょう。

3.どのようなサイトに向いているか

動的検索広告はサイト内をクローリングして自動化を図るので、取り扱っている商材やサイトの構成によっては、動的検索広告の利用に向き不向きがあります。

向いているサイトは大きく分けて2パターンあります。

1.商品やサービスを大量に扱うサイト
ECや不動産、旅行サイトのようにたくさんの商品やサービス、情報を扱うサイトは動的検索広告の利用に向いています。
このようなサイトは誘導したいページ数やキーワード数も膨大なため、動的検索広告を利用することで広告出稿の効率化が期待できます。

2.SEOによる集客に積極的なアカウント
SEOを行っているWebサイトは、動的検索広告の効果が出やすいと言われています。
動的検索広告では各ページをSEOのルールに従ってクローリングします
そのためSEOがしっかりしていれば、自社商品の特性をクローラーへ正確に伝えられるでしょう。

自社サイトのSEOが弱い場合は、期待通りの効果を得ることが難しくなります。
動的検索広告を利用する際は、自社サイトのSEOがGoogleの基準に沿っているかを確認してみましょう。

4.まとめ

AIの進化とともに、その機能や精度がアップデートし続けている動的検索広告。
リスティング運用においても必要不可欠になりつつある運用手法ですので、
今回お伝えしたメリット・デメリットをしっかり理解し、適切なタイミングかつ適切なアカウントで導入し、広告運用を効率化していきましょう。