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Webマーケティング全般

【マイクロコンバージョン】を活用しよう

2022.02.28

マイクロコンバージョン(MCV)とは、成果であるコンバージョン(CV)までの途中段階に設定する目標のことです。Webサイトの管理や広告運用で活用するメリットが大きく、導入価値のある指標の一つとなっております。

ここでは、マイクロコンバージョンについての理解を深めるための解説をしていきます。

1.「マイクロコンバージョン」とは

マイクロコンバージョンとは、冒頭でも説明しておりますが、本来のコンバージョンよりも手前に設置するコンバージョンポイントのことです。
例えば、入力フォームからお申込みいただくようなサービスの場合、ユーザーのお申込み完了がコンバージョンだとすると、その前の入力フォームに到達した時点をマイクロコンバージョンとします。


コンバージョンとの違いは、マイクロコンバージョンはあくまでも中間地点のコンバージョンポイントとなっているため、本来のコンバージョンとは分けて考える必要があるということです。

マイクロコンバージョンとして設定する主な例
マイクロコンバージョンを設定イメージです。このような箇所に設定することが多いです。

・各フォーム入力ページへの到達
・特定の主要ページの閲覧
・特定コンテンツ箇所までのスクロール

他にも設定できるポイントは複数存在しますので、詳細は4.「マイクロコンバージョン」の指標で説明します。

2.「マイクロコンバージョン」のメリット・デメリット

マイクロコンバージョンの仕組みは上記で述べたとおりですが、実際に活用することでのメリット・デメリットはあるのでしょうか。

マイクロコンバージョン活用のメリット

・コンバージョンの母数が少ない際の運用指標にできる
・自動入札の最適化対象として活用できる
・ユーザーのサイト内行動を知ることができる

・コンバージョンの母数が少ない際の運用指標にできる
マイクロコンバージョンは、コンバージョンが少ない場合に指標として活用することができます。
コンバージョンが一定数以上貯まる場合であれば問題ありませんが、コンバージョンの数が少ないと、広告運用の改善やランディングページの改善を行うための情報が少なく、どこを改善すればいいのかが分かりません。このような場合にマイクロコンバージョンを活用することによって、データを補うことができます。

・自動入札の最適化対象として活用できる
広告媒体で自動入札を利用する際には、一定のコンバージョン数が必要となります。コンバージョンが少ないと、情報不足となり最適化がかかりづらくなってしまうので、そのような時にマイクロコンバージョンを活用することで、アカウントにデータを蓄積させることができます。

・ユーザーのサイト内行動を知ることができる
通常であれば、ランディングページへのアクセス数やページごとのPV数、そしてコンバージョン数などの基本的な情報しか集計することができません。

ですが、マイクロコンバージョンを活用することで、コンバージョンしなかったユーザーの動きやコンバージョンしたユーザーのそれまでの動きを把握することができます。
このようなデータを活用することで、より細かいユーザーの動きを把握することができるようになります。

反対に、デメリットと感じる部分はどのような箇所でしょうか。

マイクロコンバージョン活用のデメリット

・管理する指標が増える
・自動入札に影響が出る

・管理する指標が増える
まず初めに、マイクロコンバージョンを設定すると、新しく管理する指数が増えてしまう点があげられます。
これまではコンバージョンのみを管理すればよかったものが、マイクロコンバージョンにすることで、把握しなければならない範囲が増えたり、作業工数の増加、実成果との照合など、対応しなければならないことが増えます。

・自動入札に影響が出る
広告媒体の自動入札がマイクロコンバージョン数に偏ってしまう場合があります。

これにより、コンバージョンよりもマイクロコンバージョンを目指す入札になってしまい、コンバージョン自体は増加しない恐れがあります。

3.おすすめの設定シーン

次に、マイクロコンバージョンを設定した方が良いシーンを2つ紹介します。以下のようなケースに当てはまる場合は、マイクロコンバージョンの活用を検討してみてください。

マイクロコンバージョンの設定をおすすめしたい2つのシーン

1.コンバージョン数が少ない
コンバージョンの数が少ない場合は、マイクロコンバージョンは非常におすすめです。

こちらもBtoB商材や高額な価格の商品・サービスに多い傾向ですが、コンバージョン数が少ないと、広告効果の分析に使用するデータが少ないため、精度が上がりません。

メリットでもお伝えしているとおり、マイクロコンバージョンによってデータを蓄積して、分析の精度を高めることが可能です。

2.コンバージョン率が少ない
2つ目は、コンバージョン率(CVR)が低い場合の活用例です。

広告のクリックやランディングページへのアクセスは多いのに、コンバージョンが少ないといったケースが該当します。
このような場合、フォームへの到達率を計測することで、フォームの離脱率を把握することができます。
離脱率が高い場合は、ランディングページを改善したり、離脱防止ツールなどの導入を検討するといった対策が必要です。

4.「マイクロコンバージョン」の指標

おすすめするマイクロコンバージョンの指標を2つ紹介します。

✔フォーム入力ページ
フォーム入力ページにマイクロコンバージョンを設定することで、フォームに到達してからコンバージョンに至るまでに、ユーザーが何割ほど離脱したかを確認することができます。

離脱率を把握することで、フォーム入力ページを改善すべきか否かの判断が可能です。

✔カート
ECサイトなど、商品購入の場合はカートに追加もマイクロコンバージョンとして利用することができます。

カートに追加したのに商品を購入しないユーザーはそう多くないとは思いますが、そのような傾向が多いようであれば、その後の流れになにかしらの問題がある可能性が高いです。

5.まとめ

マイクロコンバージョンは、コンバージョン指標では運用が難しい際などに導入することで、広告効果を高める可能性を持ったアクションです。
実際のコンバージョンと傾向が完全に一致するわけではないので、導入後も都度分析や判断は必要ですが、BtoBやコンバージョン数が少ないようなサービスでは非常に有効と言えるでしょう。
特定ページの閲覧やボタンクリック、スクロールなどマイクロコンバージョンの設定もタグマネージャーを使用されていればスムーズに設定することができると思うので、是非一度試してみてください。