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【Google広告】機能アップデート!「ブランドのリスト」の活用方法

2023.08.02

検索キャンペーンおよびP-MAXにおいて、ブランド関連の検索トラフィックをコントロールするための「ブランドのリスト」という新機能の提供を開始しました。

広告主のブランドワード、つまり指名検索とは、広告主のサービスを認知している可能性の高いユーザーの利用頻度の高いキーワードのことを指します。

「ブランドのリスト」を利用することで、検索広告では「ブランドの制限」として、選択したブランドの検索に対してのみ広告を表示することができます。また、P-MAXでは「ブランドの除外」として、その特定のブランドに関連する検索結果に広告が表示されないように設定することが可能になりました。

そこで本記事ではブランドの制限の理解と、検索・P-MAXのぞれぞれでのブランドの制限およびブランドの除外の設定方法について解説していきます。

1.「ブランドの制限」とは

これまでのGoogle広告の中で部分一致のマッチタイプを使用した場合、ブランドに関連するキーワードの広告配信を完全に絞ることは不可能でした。しかし、今回リリースされた新機能により、検索広告のトラフィックをブランド関連に絞ることが可能になりました。

ブランドの制限は、管理画面上で選択したブランドに関連する検索や商品の検索に対して、部分一致のトラフィックを制限するものです。これまでは特定のブランドニーズを満たすために完全一致やフレーズ一致を使用していた場合でも、ブランド制限を使用することで部分一致によるリーチとパフォーマンスを向上させることができるようになります。これによってブランドに関連するキーワードの広告配信をより効果的に制御しながら部分一致キーワードで配信ができるようになります。

実際にベータ版時のブランドの制限による成功事例としては、目標ROAS内で検索広告のブランドトラフィックを増やすことに成功しています。

ブランド制限を利用して部分一致で広告配信を行った結果、以前のフレーズ一致キャンペーンと比較して、コンバージョン数は40%増加し、コンバージョン値が80%増加、ROASは51%上昇という事例も出ているようです。

Google広告ヘルプ:検索キャンペーンと P-MAX キャンペーンの新しいブランド設定
https://support.google.com/google-ads/answer/13729701

2.ブランドのリストの作成方法

ブランドのリストの作成方法は2パターンあります。

・キャンペーンの設定から作成
・共有ライブラリから作成

キャンペーンの設定から作成
1.管理画面の「設定」→「その他の設定」を選択 ※ブランドの制限は「その他の設定」に隠れているので、忘れずに確認

2.「ブランドの制限」の項目を選択

3.ブランドのリストの追加から「+新しいブランドリスト」を選択。後述するもう1つの作成方法である「共有ライブラリから作成」をしていれば、追加時に作成済のリストを使用可能

4.リスト名を追加し、「ブランド」で追加。ブランド名を入力すると候補が表示されるため、対象のブランドを選択。

もしブランドのリストに該当するブランドがない場合は「ブランドをリクエストする」をクリックして追加をリクエスト

必要項目を追加して保存

5.リストを追加し、保存をする際、部分一致キーワードが追加されていない場合は以下のような表示が出るので、「有効にする」を選択。これで設定完了

共有ライブラリから作成
続いて共有ライブラリからの作成方法になります。

1.管理画面の「ツールと設定」→「ブランドのリスト」を選択

2.作成したリストからキャンペーンに設定したいものにチェックを入れ、「制限として適用」をクリック→設定したいキャンペーンを選択

以上がぞれぞれのブランドのリストの作成方法になります。

3.検索広告「ブランドの制限」の設定方法

続いては作成したブランドのリストを設定する方法になります。検索広告でブランドの制限を設定することで、選択したブランド(関連する商品やサービスなど)の検索に対してのみ表示されるようになります。

こちらについては、前述の2.ブランドのリストの作成方法キャンペーンの設定から作成通りの手順に沿って対応することで検索ブランドの制限をキャンペーンに設定することができます。

また、共有ライブラリからの設定についても、共有ライブラリから作成の「2.」の手順を実施していただければ設定完了となります。

4.P-MAX「ブランドの除外」の設定方法

検索広告ではブランドのリストを配信対象をブランド関連に限定するために利用できました。一方P-MAXでの除外機能では、除外したいブランドを選択することが可能です。除外設定を行うことで、検索広告やショッピング広告で特定のブランドワードに対してP-MAXから広告を配信しないようにコントロールできます。これによって、ブランドに関連しないスペルミスや外国語でのブランド検索によるトラフィックをブロックすることも可能です。

こちらも実は検索広告キャンペーン同様に2つの方法で設定することができます。
・キャンペーンの設定から設定
・共有ライブラリから設定

キャンペーンの設定では検索広告同様の設定で問題ないですが、共有ライブラリから設定する場合は「制限として適用」ではなく、「除外として適用」を選択する必要があります。

こちらで検索広告、P-MAXそれぞれの設定方法は以上になります。

Google広告ヘルプ:P-MAX キャンペーンの最新情報
https://support.google.com/google-ads/answer/13311048

5.最後に

本機能を使用する際には、予期せぬ制限や除外が発生しないようにキャンペーンの目的や戦略に合わせて慎重に検討する必要があります。設定した後も定期的に検索語句レポートなどを確認し、広告のパフォーマンスやトラフィックに問題がないか確認しておくことが重要です。

ただし、ブランド関連のトラフィックを管理するためには有用なツールでもあるため、ブランド関連ワードのパフォーマンスを正確に把握してコントロールすることが課題となっている場合は、ぜひこれらの機能を活用してみてはいかがでしょうか。