Google広告
2022.02.18
Google広告の最適化案とは、広告配信の掲載結果改善のために実施すべき施策を、Googleが提案してくれる機能です。
最適化案は、広告アカウントごとに過去の掲載結果やキャンペーン設定、Google検索のトレンドに基づきカスタムされて自動生成されます。
すでに目にしているけれど、よくわからず活用していなかったり、本当に成果につながるのかわからず使っていないという方もいるのではないかと思います。
今回は、Google 広告の「最適化案」について、確認の仕方やの活用方法についてご紹介します。
最適化案とは、最適化スコアを改善する方法として、運用ガイド・アカウントの設定・パフォーマンス履歴に基づき膨大な機械学習によって提案される改善案です。最適化案のスコアが大きいものは、より成果改善が見込まれる施策と判断できます。
最適化案の内容としては、新しい関連機能の紹介やキーワード・広告の改善、予算の効率的な活用方法など、キャンペーン全体に及びます。
Googleのリードエンジニアもアカウントの拡大に応じて成果を高める為に最適化案の活用が重要であると説明しています。
参考動画:最適化スコアのご紹介 – アカウントの成果向を指南するパーソナルガイド
最適化案を活用するメリットは以下です。
・アカウントの問題点の発見
・施策の優先順位づけ
・現在の状況にあわせた改善案の気づき
・時間をかけずに素早くアクションがとれる
最適化案では、過去のデータから予測データを提示してくれます。そのため、施策の優先順位の参考にできます。
改善インパクトが大きいと予測されるものほど上位に表示されることが多いので、上から順番に実施可否を判断することも有効な優先順位となります。
上記図であれば、以下の順が優先順位となります。
Google広告の広告管理画面で左側のナビゲーションパネルから「最適化案」をクリックします。
画面上部にリアルタイムの最適化スコアが表示され、画面中央から下にスコア改善の為の最適化案が表示されます。
最適化スコアは0%から100%で表示されます。
改善幅が大きいと推測される最適化案が多いほど数値は低くなります。最適化スコアはキャンペーンの一覧の項目にも追加できるので、もし数値が低くなっているのであれば一度、最適化案を確認してみるのがおすすめです。
<個別の最適化案の確認方法>
下の赤枠の「最適化案を表示」をクリックします。
最適化案の詳細がでますので、現状の運用状況にあわせて、実施可否を判断します。
そのまま実施できるような項目であれば、なるべく最適化案の「適用」ボタンを押して施策実施することをおすすめします。
5つのカテゴリに分かれており、この中からアカウントに適したものが提案されます。一度適応した施策であっても、新たに最適化案が提案されることがあるため定期的に確認されることをおすすめします。
項目 | 内容 | 具体例 |
広告と広告表示オプション | 新しい広告の作成や広告表示オプションの追加など、広告のパフォーマンス改善や広告のクリック率向上に繋がる項目 | 広告の候補を追加する、広告にコールアウトを追加する、新しいパターンの広告を作成する |
自動化されたキャンペーン | キャンペーン管理をシンプルにして成果の向上に繋がる項目 | ローカルキャンペーンを作成する、スマートディスプレイキャンペーンを作成する、スマートショッピングキャンペーンに切り替える |
入札単価と予算 | 最適な入札戦略を見つけて予算による制限を防ぐことに繋がる項目 | 目標コンバージョン単価を調整する、拡張CPCを使って広告費用対効果を高める、入札戦略の目標を設定する |
キーワードとターゲット設定 | 商品やサービスに関心を持っているユーザーに広告を表示できるよう改善する項目 | オーディエンスを追加する、除外キーワードを追加する、重複するキーワードを削除する |
問題の修正 | アカウントの問題を解決して、全体の健全性と掲載結果を改善する項目 | 各広告グループに広告を追加する、フィードにアイテムを追加する、広告文の問題を解消する |
参考:最適化案の種類
https://support.google.com/google-ads/answer/3416396
Google広告ヘルプでは、上記よりも更に詳細な最適化案の種類を紹介しております。
アカウント管理画面に表示されて不明な最適化案があった際は、上記「最適化案の種類のページ」で詳細を確認することをおすすめします。
最適化案は便利な機能ではありますが、利用する際には注意が必要です。
以下、特に注意すべき点をまとめております。
100点を目指すことに固執しない
大前提として、最適化案の向上と運用効果の改善は比例します。そのため最適化案の改善を目指すのは方針としては間違っていません。ただ、各アカウントによってKPIは異なりますので、KPI達成に繋がるかどうかの視点は欠かせません。
例えば「予算の引き上げ」の場合、一定のコンバージョン単価以内であれば予算を引き上げてコンバージョンを狙いにいくことが正解となる場合も不正解となる場合もあります。一定期間での広告予算の上限やコンバージョン単価の上限など、アカウント固有の制約条件があると思います。
そのため、100点を目指すことに固執せず、本来のKPIから逸脱してしまう施策は未実施を選択することをおすすめします。
必ず成果が上がるわけではない
最適化案に表示された提案を適用したら、必ず成果が上がるというわけではありません。同時期にアカウント内で行った変更やリンク先の状況、季節性の要因、競合他社の状況などによって日々変化していきます。適用した後に、どのくらい変化があったか実際にアカウントを見て進捗を確認しましょう。
最適化案は非表示にできる
アカウントに適さないと考えられる最適化案は、非表示にすることが可能です。
ただし一度非表示にした最適化案であっても、一定期間経過した後に掲載結果向上に繋がると判断された場合は、同様の最適化案が再び自動的に表示されることがあります。
<特定の種類の最適化案すべてを非表示にする方法>
①非表示にしたい最適化案の右上にある縦三点リーダーをクリックします。
②「すべて非表示にする」を選択します。
③ポップアップで下記図のようなフィードバックの提供が表示されます。任意で回答し、「すべて非表示にする」をクリックすると、表示が消えます。
非表示にして上昇させた最適化スコアはあくまで参考値として見る必要がある
最適化案を非表示にすると最適化スコアが上昇します。
非表示にすると、最適化スコアが上昇します。
※※注意点※※
上記のように非表示にすると最適化スコアが上昇しますが、こちらはあくまで参考値として捉えておく必要があります。
なぜなら、Google側では「拒否した最適化案」がいくつあるかも記録しております。そのため、最適化案の非表示は最適化スコアをあげることを目的とするのではなく、不必要・もしくは実施不可の施策をわかりやすくするために、非表示にすることをおすすめします。
定期的に確認する
最適化案も都度流動的に変わっていきます。極端な話、ある日に最適化案を全て実施して、100点になったとして、その後は放置してよいというわけではありません。
ユーザーの検索動向や、競合の出稿状況によって打つべき施策も変化してきます。それらの流動的な要素に応じて、今何をすべきか、そのヒントとして最適化スコアを活用するために、定期的に確認することをおすすめします。
いかがでしたでしょうか。最適化スコアは一度アップしたからといって、その数値がずっと維持されるわけではありません。
常に変化する市場やアカウントの状況、ユーザーの行動や興味といった膨大なデータから新たに検出された最適化案に基づき最適化スコアは継続的に更新されていきます。
定期的に確認して広告のパフォーマンスの最大化に役立てていきましょう。