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今さら聞けない、リスティング広告のマッチタイプについて

2020.10.30

リスティング広告において基礎中の基礎と言われているのが、このマッチタイプの選定です。

マッチタイプの仕組みを理解しないまま広告を出稿してしまうと、機会損失や関係ないキーワードからのクリックを増やしてしまう場合があります。

そこで、今回は、リスティング広告のキーワード設定場面で出てくる「マッチタイプ」について紹介をしたいと思います。

1.マッチタイプとは?

マッチタイプとは、検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決めるための設定のことです。

マッチタイプをしっかり理解し、適切な登録を行うことで成果にも大きく影響がでます。

設定できるマッチタイプの種類は大きく4つ「完全一致」「部分一致」「絞り込み部分一致」「フレーズ一致」です。

2.マッチタイプの種類

リスティング広告のマッチタイプは、以下の4種類があります。

マッチタイプの種類

  • 完全一致
  • フレーズ一致
  • 絞り込み部分一致
  • 部分一致

・完全一致

指定したキーワードと完全に一致する検索語句や、その類似パターンに該当する検索語句です。完全一致キーワードと同じ意味を持つ検索語句は、つづりや文法の違いがあっても類似パターンと見なされます。

完全一致キーワード 広告が表示される検索語句の例 広告が表示されない検索語句の例
[男性用の靴] 靴 男性用

男性用 靴

男性用靴

男性用の靴

赤い靴 男性用

購入 男性用靴

[オートバイ] バイク 競技用 自動二輪
[オールインクルーシブ ハワイ] オールインクルーシブ リゾート ハワイ ハワイ バカンス
[無料素材 画像] フリー素材 画像 ストック画像

※出典:Google広告ヘルプ

完全一致の特徴

  • 指定した検索語句とその類似パターンに限定できる
  • 語順の入れ違いがあっても、広告は掲載される
  • キーワードに高い関心を持っている人にしか広告が表示されないため、
    高いクリック率やコンバージョン率が期待できる

・フレーズ一致

指定したキーワードと同じ語順のフレーズやその類似パターンに当たるフレーズが使用され、その前や後に他の単語が追加されている検索語句です。

フレーズ一致キーワード: マッチする検索語句の例: 広告が表示されない検索語句の例:
“テニス シューズ” テニスのシューズ

セール テニスシューズ 購入

赤い テニスシューズ

快適なテニススニーカー

テニスラケットとシューズ

赤いシューズを履くテニス選手

※出典:Google広告ヘルプ

フレーズ一致の特徴

  • 設定したキーワードと同じ語順の場合、広告は掲載される
  • 部分一致よりも拡張を絞り込むことができる
  • 語句の間に他の単語が入った場合には広告は表示されない

・絞り込み部分一致

語順に限らず、指定したキーワードが部分一致で検索語句に含まれている場合に広告が表示されます。類義語や関連語に対しては表示されません。表記揺れの場合は表示されます。

絞り込み部分一致を登録するときは、キーワードの前に「+」を入力します。

 

絞り込み部分一致キーワード 広告が表示される可能性がある検索語句 広告が表示されない検索語句
+メンズ +シューズ
  • セール中のメンズシューズ
  • おしゃれな紳士靴
  • 男性用シューズ
  • 男性用の靴下と靴
  • メンズソックス
  • 子供向けスニーカー
+芝 +刈り +サービス
  • 芝刈りサービス
  • 芝刈りと刈り込みサービス
  • 草刈りとガーデニング サービス
  • 草刈りサービスの料金
  • ガーデニング サービス
  • 芝生エアレーション サービス
+ハワイ +バカンス
  • オール インクルーシブ バカンス ハワイ
  • ハワイでのバケーション情報
  • ハワイ クルーズ

※出典:Google広告ヘルプ

絞り込み部分一致の特徴

  • キーワードの語順に関わらず、登録したキーワードが検索語句に含まれる場合、広告は掲載される
  • 指定した語句と語句の間に他の語句が入っても表示される
  • 意図しない関連語で広告が掲載されるリスクが少ない

・部分一致

部分一致は指定したキーワードを含む全ての組み合わせが表示されます。
指定したキーワードが含まれていなくても、登録したキーワードの類似語や表記揺れのキーワードに対しても広告が表示されます。

 

部分一致キーワード: マッチする検索語句の例:
低炭水化物 ダイエット プラン 炭水化物不使用 食品

低炭水化物 ダイエット

低カロリー レシピ

地中海 ダイエット プラン

炭水化物摂取制限 ダイエット プログラム

※出典:Google広告ヘルプ

部分一致の特徴

  • 類義語や関連語句、表記のゆれと判断されたものが表示される
  • 想定外のキーワードで表示されることもある
    (新しい検索語句を見つける事ができる)
  • 逆に意図しないキーワードで表示されることもあるため
    良くも悪くも活用には注意が必要

3.マッチタイプの記号

Google広告のマッチタイプの記号は 以下です。

  • 完全一致:[キーワード]
  • フレーズ一致:”キーワード”
  • 絞り込み部分一致:+キーワード
  • 部分一致:キーワード(記号はつけない)

Google広告のキーワード登録の際はこの記号を活用して登録していきます。

うっかり間違えて記号を何もつけずに登録すると部分一致で登録されて、

意図しないキーワードで広告表示がされてしまった。。。なんてこともあるため、

気をつけて登録していきましょう。

4.マッチタイプの優先度

同一広告グループ内でキーワードが同じ場合のマッチタイプの優先度
同じキーワードのマッチタイプが複数設定されている場合には、完全一致のキーワードが優先して選出されます。


例)検索語句「東京 不動産」の場合
設定キーワード①:[東京 不動産](完全一致)
設定キーワード②:東京 不動産(部分一致)

この場合は、完全一致の①が適用されます。

「完全一致 > フレーズ一致 > 部分一致」の優先順位で選出されます。

マッチしそうなキーワードが複数存在する場合の優先度
マッチタイプ別で複数のキーワードを登録した際、ユーザーの検索語句に対しての優先順位は以下のとおりです。

検索語句と正確に一致するキーワードが優先される
例)検索語句「東京 不動産 安い」の場合
設定キーワード①:“東京 不動産”(フレーズ一致)
設定キーワード②:東京 不動産 安い(部分一致)
この場合、検索語句と正確に一致する、②が優先となります。

 

正確に一致するキーワードがない場合は、Googleが検索語句との文字列の一致率が高いキーワードが判断されて選出されます。

広告ランクの最も高いキーワードが優先
<広告グループが別の場合>
アカウント内の別広告グループでマッチタイプは違うが、同一キーワードが登録されている場合、広告ランクが高いキーワードが優先されます。

例)検索語句「東京 不動産 安い」の場合

広告グループAの設定キーワード①:
[東京 不動産 安い](完全一致/広告ランク4)

広告グループBの設定キーワード②:
東京 不動産 安い(部分一致/広告ランク6)
この場合、②の方が広告ランクが高いため優先されます。

以上のように優先度が決まります。ただしこれらの優先ルールには例外もありますので、注意は必要です。

5.まとめ

リスティング広告の獲得効率を最大化するためには、それぞれのマッチタイプのメリット・デメリットを理解したうえで、詳細な粒度でキーワードを設定する必要があります。
どのマッチタイプを使えばよいのかについては、ある程度正解はあるものの、やはり試しながら改善していくものではありますので、出稿後も成果を確認しながら運用していきましょう。